「言語化力」。
ビジネス書でよく見かけるキーワードですが、「結局、何のために必要なの?」と感じている方もいるかもしれません。もしあなたが、自分の考えをうまく伝えられず誤解された経験がある、会議で意見を求められても言葉が出てこない、といった悩みを抱えているなら、三浦崇宏さんの著書『言語化力 言葉にできれば人生が変わる』を読んでみてはいかがでしょうか。
この本は、単なるテクニック論ではなく、言葉が持つ本質的な力、そしてそれをどのように引き出すかに焦点を当てています。
仕事をしていく中で、私自身の課題は言語化力が低いことだと感じ、Kindle Unlimitedの対象に入っていた(2025年4月時点)「言語化力 言葉にできれば人生は変わる」を手に取りました。
「言語化力 言葉にできれば人生は変わる」の概要
第1章では、 思考を整理し、的確な言葉を生み出すための具体的な「言葉にする」方法が、著者自身の経験に基づき分かりやすく解説されています。
第2章は、 相手の心に響き、記憶に残る言葉を作るための表現力を磨くヒントが満載です。「個人的な話をする」「新しい名前をつける」といった具体的なアプローチは、すぐに実践できそうです。
そして、私が特に「何のために?」という問いに答えてくれると感じたのが第3章の「言葉で人を動かす」です。単に情報を伝えるだけでなく、相手の感情に訴えかけ、行動を促すための言葉の選び方、伝え方が学べます。
最終章では、言葉が個人の未来を切り開き、人生を豊かにする力を持つことが力強く語られており、言語化することの意味を考えさせられます。
言語化するためのヒント
本書では、「なぜ?を深掘りする方法」に加え、「言葉のランキングを編集する」「比喩力」など、多角的なアプローチで言語化力を高めるためのヒントが紹介されています。
特に印象的だったのは、「なぜ?を深堀していく方法」です。自分自身が感じたことを、どんどん深堀していくことで、ぼんやりした言葉がどんどん明確になっていきます。日常生活や仕事でも、簡単にできるので「感想→なぜ?→なぜ?」と感じたことを深堀して自分の考えを明確に言語化できるように習慣化していきたいと思います。
ビジネスで必要な人を動かすときに使える「伝え方」
ビジネスにおいて、自分のアイデアを実現したり、チームを動かしたりするためには、言語化力は不可欠です。本書では、人を動かすための3つのポイントとして、「明確な目的」「具体的なプロセス」「共感を生む言葉(主語を複数にする)」が挙げられています。
例えば、新しい企画を提案する際、「この企画は重要です」と伝えるだけでは、相手の心には響きません。しかし、「この企画によって、顧客満足度を向上させ、結果として会社の利益に大きく貢献するという明確な目的があります。そのために、私たちは各部署と連携し、〇〇のようなステップで進めていく必要があります。私たちの総力を結集すれば、必ず成功させることができます」と、「目的・プロセス・共感を生む言葉」によって説得力が増し、協力したいという気持ちにさせることができそうです。
最近、私自身が人に仕事を依頼する機会が増えてきたこともあり、この部分は印象に残りました。仕事を依頼する際には、「目的・プロセス・共感を生む言葉」を意識してみようと思います。
まとめ
「言語化力 言葉にできれば人生は変わる」は、小手先のテクニックだけでなく、言葉を通して自分自身と向き合い、人生について考えるきっかけにもなる一冊です。
もしあなたが、
- 自分の考えをうまく伝えられないもどかしさを感じている
- 会議やプレゼンテーションで自信を持って発言したい
- チームや顧客とのコミュニケーションをより円滑にしたい
- 『言語化力って、結局何のため?』という疑問を抱えている
のであれば、ぜひ本書を手に取ってみてください。きっと、言葉の持つ無限の可能性に気づき、明日からのあなたのビジネス、そして人生に影響を与えるはずです。
